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ALWAYS 続・三丁目の夕日 [みる。]

封切りから随分時間が経ってしまったためかミッドランドスクエアシネマの館内はパラパラとした入り。
まぁ平日だし明後日1日は1000円均一の映画の日だしね。


前作から3ヶ月後の三丁目の人々を描く物語は鈴木オートと向いの駄菓子屋茶川を中心に動いてゆく。

鈴木家にやってきた小さな客人の突っ張った肩がだんだん柔らかくなってゆく様子。その子への一平の初恋。

ほんの13年前までは戦時中で父も母も心はその頃と地続きなのだと静かに 語られる挿話。
(ヒロミが今の職業へ至った理由や泣き売詐欺の兄貴分の境遇にも戦争が影響しているだろうことは十分に想像できる)

ふだん油塗れのロクちゃんの微笑ましい休日の銀ブラ。
ありがちな挫折に躓いてしまう幼馴染。

淳之介と暮らしていくために賞獲りに意欲を燃やす茶川。
その茶川のために物心両面で健気な努力を重ねる淳之介。
お互いで自分には過ぎた相手と思うために今一歩が踏み出せず擦違ってしまう茶川とヒロミ。

丁寧に作り込まれたセットとどこに使われているのか境目のワカラナイCG(冒頭場面以外は・笑)
前作でタイムスリップしたみたいと云われていた作画は健在で観客は三丁目の住人の1人になって画面に入り込む。


大人も子供も自分にできる事を一所懸命にしている。
でも自分のことだけを考えている人なんか1人もいない。

淳之介の実父である社長だって悪役に見えるけれど忙しい仕事の合間を縫って(あの時代に海外出張!)度々訪れるのは決して直系の後継者が欲しいという冷徹なだけの理由ではないはず。

心の中では淳之介の母親にした仕打ちを後悔していて彼なりにその分淳之介に良くしてやりたいとおもっているのではないか。
仕方のない状況とはいえ実の子供にあれほど拒まれる場面は見ていて辛かった。
実の父を嫌なヤツと思って生きるのも悲しいことだし。

でも愛は執着ではなく相手の幸せを望むことだ。
馬鹿ではない社長ならば茶川サンや淳之介の誇りを傷つけない形で経済的援助をすることができるはず。
就職したら返還する約束で奨学金を出すとか方法はあるだろう。

なにかの形で淳之介と繋がっていればあの子は賢い子だからきっといつか父の強引で不器用な申し出も愛情だったのだと分かってくれるに違いない。

「ずっと3人で暮らすんだよね?」と云った時の3人の笑顔。
その後ろに社長の笑顔も見られる日が来るといい。


みんな幸せになって貰いたい。だから宅間先生のマヌケな焼鳥踊りが一番切なかった。泣いてしまったのはそこだ。
可愛いタロが彼の心を慰めてくれますように。
くすくす笑う場面は多かったけど一番ウケたのはスタッフロール!
<ベーゴマ入荷しました>の茶川センセーおとなげなさすぎ!


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おきざりスゥ。

薔薇少女サンnice!ありがとうございました[ニコニコ]
by おきざりスゥ。 (2007-12-09 23:45) 

びっけ

淳之介のお父さん・・・確かに悪役ですが、度々足を運ぶところに、私も彼なりの愛情を感じていました。
そして、いろいろ事情があったとは言え、息子が給食費を払えない状況の為に給食を食べていなかった・・・というのを知ったときは、父としてものすごく辛くて、怒りもこみ上げたと思います。
スゥ。さんの父親サイドに思いを巡らせた、このレビュー、ステキです。

そして、宅間先生。
私も彼が一番不憫です。
誰かいないかなぁ・・・と思わず三丁目のメンバーを思い出して考えてしまう世話好きおばさんと化してしまいそうです。(笑)

茶川さんの大人げなさは、「スカ」くじをむきになって作っていたあたりから感じていました。(^^;
by びっけ (2007-12-23 15:58) 

おきざりスゥ。

♪びっけサン[晴れ]nice!とコメントありがとうございます。
淳之介の父役の小日向文世サン好きなんです[ラブラブハート]
彼に配役されたところも冷徹一方の人間ではないキャラクターの造形がなされていると思ってしまうのは深読みでしょうか[汗]

オンシアター自由劇場の舞台<もっと泣いてよフラッパー>のバウワウ小僧役が彼を観た最初でした[目玉]
あれから四半世紀が経ったと思うと遠い目になっていまいます[汗汗]

ベーゴマを戦わすのは結構技術が必要だと思うのですが子役達上手に回していました[チョキ]
撮影の合間にも遊んでいたのかな[!?]楽しそうでした[ニコニコ]
by おきざりスゥ。 (2007-12-24 21:56) 

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